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Sun、Yahoo、Googleとオープンソース

2005年08月08日 11:21AM
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O'ReillyのOSCON(オープンソース会議)は、2日間にわたるチュートリアルが終わり、3日(水)から本格的なセッションが始まった。そして、オープンソース・ソフトウェアの開発と使用に対するいくつかの独自の姿勢にスポットライトが当てられた。その1つが、OpenSolarisとLinuxを比較するときには、イデオロギーを争点とするのではなく、技術面に基づいて比較すべきだとのSunの主張である。

SunのCOOであるJonathan Schwartz氏の主張によると、同社が最近Solarisをオープンソース化したことにより、コミュニティにおける競争が活性化され、選択肢も広がったという。また、イデオロギー的な違いを越えて、OpenSolarisとLinuxは比較に値するという。「両者を比較してみましょう。もはや、社会的ムーブメントを伴った競争というのは争点ではありません。競争について述べるときに、主義主張の話は抜きにしましょう」

Schwartz氏は、OpenSolarisの開発に登録した開発者は7,000〜8,000人にのぼると誇らしげに述べた。また、フリーなオペレーティング・システムの登場によって価格が消え去ると、その結果として、さらなる技術革新が進むとも語った。

Schwartz氏の話を聞いていた開発者たちやオープンソースのリーダたちの中には、疑念を抱いている人もいた。Linuxは「毛並みが違う動物」だと話す人もおり、Linuxの開発はコミュニティの利益になるのに対し、OpenSolarisの開発はあくまでSunの利益になると言っていた。

これに対する返答として、SolarisのエンジニアであるBryan Cantrill氏は、Linuxの開発は、SunのライバルであるHewlett-PackardやIBMなど、いくつかの企業に利益をもたらしていると述べ、生まれたばかりのOpenSolarisコミュニティも、自らの活動がもたらす包括的なメリットについて同じように興味を持っていると語った。

「我々のコミュニティも、Linuxコミュニティの人たちと同じくらい情熱的な感情を、同じくらい強烈に抱いています」と、Cantrill氏はインタビューで語っていた。

Cantrill氏は、柔軟性と選択肢というSunのメッセージを強調した。そして、そのための鍵となるのは競争であり、現在SunがLinuxに対してもたらしているのは、まさにその競争なのだと述べた。

Yahooとオープンソース

3日(水)の午前中には、YahooのJeremy Zawodny氏による基調講演も行われた。テーマは、Yahooにおけるオープンソースの活用と、オープンソース・コミュニティに対する貢献である。Yahooで検索を専門としている同氏は、これは業界内でもある程度謎とされている部分だと語った。

Zawodny氏はまず、オープンソースのスケーラビリティについて述べた。サイトやサービスにかなり大きな負荷が見込まれる企業にとっては、スケーラビリティはきわめて重要である。また、オープンソースのイデオロギーや哲学に関する面については眼中にないと語り、Yahooがオープンソースを利用するうえで肝心なのは結果だと述べた。

「我々は、何をするにせよ、大々的に行う必要があります。つまり、スケーラビリティがなくてはなりません。そしてそのために、我々はオープンソース・ソフトウェアを利用するのです」

「これは、主義や信条に基づくものではありません。重要なのは、得られる成果です。我々にできることは何でしょうか」。Zawodny氏は、Yahooでサービス提供のために利用しているオープンソース・ソフトウェアとして、FreeBSD、Apache、PHPとAPC、Perl、mdbm、MySQLの名前を挙げた。また、Yahooの従業員が利用しているオープンソース製品として、OpenOffice.org、FirefoxとKonqueror、Thunderbird、Gaim、KDE/GNOMEなどの名前も挙げた。Yahooで開発に利用しているツールとしては、Bugzilla、CVS、RequestTracker、Emacsの名を挙げた。

「実のところ、Yahooでは、数百のオープンソース・パッケージを利用しています」

また、Zawodny氏は、Yahooがコミュニティに返している貢献についても強調し、Python、Ruby、rsync、BIND、Qmailなどに関連する開発者やコードという形でのサポートに言及した。

Googleの理由

Googleは、オープンソースを有効活用している代表例として名前が挙がることが多い。Googleとオープンソースとの関わりあいについて、同社のオープンソース・プログラム・マネージャであるChris DiBona氏から話があった。

DiBona氏は、GoogleがLinux、Apache Tomcat、SSH、SSLを多用していることに言及した。そして、Googleがオープンソースを活用しているのは、人材確保や広報宣伝のためではないと述べた。「率直に言って、その類の話ではありません。さまざまな意味で、我々の存在自体がそういうものなのです」

DiBona氏は、Googleのルーツが学術的な組織であることが、オープンソースに対するGoogleの姿勢と大いに関係していると説明した。また、外部のコード要件に応じた制御や独自性という点も、オープンソース・ソフトウェアを利用する理由だと述べた。「我々は、コンピュータ・サイエンス企業としての歴史を確実に維持していきたいと考えています」

法的な問題

Goodwin Procterの弁護士であるIra Heffan氏からは、オープンソース・プロジェクトに安全に関与する方法についての話が聞けた。Heffan氏によると、企業で特によく見られる間違いが、オープンソース・ライセンスの告知条項に対する誤解である。

「ライセンスにはさまざまな種類のものが数多くあります。その任務を果たし、きちんと噛み砕く必要があります」

Heffan氏は、オープンソース・プロジェクトと企業が関わる法的論争の違いについて説明し、世界中に散らばっている開発者の一団を訴えるのは、大きな利益を上げている企業を訴えるよりずっと難しいと述べた。「そして、特許を持つ企業が、標的にする相手を品定めしていると、音楽業界と同じような状況に陥る可能性があります。個人を標的にするのはうまくいかないのです」

オープンソースへの参加に関心を抱いている人に対しては、Heffan氏は、プロプライエタリなプロジェクトとオープンソース・プロジェクトの区別をきちんとすることの必要性を強調した。また、オープンソース戦略をスムーズに進めるためには、企業の上層部の関与が欠かせないと述べた。

「往々にして、『いったい何をしようというんだ?タダで何を配るんだ?』という話になりがちです。会社全体で進めることが重要なのです。そして、そのように進めるためには、必要な範囲でできるだけ上層部の関与が欠かせません」

オープンソースの安全な利用

OSCONの参加者は2,000人と報じられている。その多くは、所属する企業から、オープンソースの利用やオープンソース開発への関与について深く掘り下げよとの命を受けての参加である。ビジネス・インテリジェンス関連の新興ソフトウェア会社Open Intelligenceのプロジェクト・リーダであるSandeep Giri氏は、オープンソースについての専門的な話を聞いたり、オープンソースに関与する人たちと接したりして、刺激を得ることができたし、そうした経験ができたのはこのイベントならではだ、と述べていたが、オープンソース・ライセンスや関連する問題についてはいくぶん不安がある、とも語ってくれた。

また、タフツ大学の医療センタでプログラマをしているPaul Silevitch氏は、オープンソース・ソフトウェアへの移行を進めることで得られるコスト削減やその他のメリットについて詳しく知りたいという目的でOSCONに参加した。「現時点では、我々は当惑しています。私が望むほどオープンソースにはなっていません」。Silevitch氏は、ライセンスやその他の面に多少懸念があり、消化すべき情報の量にいささか圧倒されていると述べていた。

原文

Jay-Lyman(2005年8月4日(木))
2007年07月01日 07:05PM 更新