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WindowsからLinuxへの移行で数千ドルを節約

2004年01月16日 11:37AM
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ほぼ3年前、遠隔地にある6つのオフィスと約300名のユーザーから成る会社の企業ネットワークを再構築した。費やした予算は、大半のシステム管理者やITマネージャが年間に許される金額より少なかった。Linuxサーバーとソフトウェアへのこの移行は成功したので、ほかの管理者のために参考として紹介する。

始めたときはいささか混乱を覚えた。この会社は水処理の製品とサービスのメーカーだが、整理整頓が得意とは言い難いようだった。サービスを実行できるだけのメモリがサーバーにないとか、日々増えていくデータを格納できるだけの容量がハードディスクにないなどの問題が生じていた。ユーザーに行き渡るほどのライセンスも所有していなかったため、Microsoftからはライセンスを更新して遵法状態にするように要請されていた。また、最低でも週に一度は予想外のダウンタイムが生じる上、不適切なバックアップシステム、不安定なT-1回線、ゼロに等しいセキュリティ(ファイアウォールさえ配備されていなかった)という問題にも悩んでいた。企業内電子メールシステムも用意されていなかったため、300名のユーザーのうち約50名はExchange Serverを使用し、残りの250名はAOLやその他のISPを使用していた。

そこで、予算の半分を費やしてネットワークを実用的なレベルに引き上げた後、アップグレードの可能性を検討した。必要なのはごく簡単なソリューションである。最初に検討したのは、Windowsサーバーネットワークをそのまま維持することだった。

3台のサーバーをアップグレードし、企業ライセンスを整え、古いExchangeをWindows 2000で動く最新バージョンにアップグレードするという見積もりで、175,000ドルの提案書を提出した。この見積もり価格にはコンサルタントによるユーザー教育のコストも含まれていたが、ユーザー教育のコストに上限設定の条項は付けなかった。

単価35ドル程度で300のMicrosoft CAL(クライアントアクセスライセンス)が必要になると思われた。サーバーは2台なので、実際にはこの2倍である。必要なサーバーは3台なので、3倍ではなく2倍なのを疑問に思うかもしれないが、300名のユーザー全員が3台のサーバーすべてにアクセスするわけではない。全員がアクセスする2台のサーバーに関して、Microsoft CALの合計コストは約21,000ドルになる。これに加えて、社内サーバーの法人ユーザー用にあと40のCALが必要だ。必要な社内サーバーは3台なので、実際にはこの3倍になる。古いサーバーをすべて破棄するわけにもいかない。3台の新規サーバーだけに集約してしまうには、ファイル、印刷、データなどへのニーズが大きすぎる。そのため、本社の法人ユーザー用に約4,200ドルを要する。つまり、サーバーにアクセスするユーザーだけで総コストは25,000ドルに上るわけだ。新しいハードウェアのコストを含めず、サーバーにアクセスするためだけのライセンス料にしてはずいぶん高額である。

CALの問題を解決して会社を遵法状態にすることを検討した後、ハードウェアの検討に取りかかった。その時点では9台のホワイトボックスサーバーがあったが、どれも最近のデータ処理量に応じ切れないため、Active Directoryの公開内容のサポート専用になっていた。コンサルタント会社の助言に基づいて、ハードウェアの選択肢をHPのNetServerに絞った。この会社に必要なドライブ容量、メモリ、プロセッサ能力を満たすためには、1台あたり約10,000ドルのコストを要し、Exchangeが動作するシステムは20,000ドルを超える。.

この時点で、ハードウェアが40,000ドル、サーバーライセンスが25,000ドルになる。

また、Microsoft ExchangeとOutlookのライセンスも必要である。大半の従業員は既に自分のシステムにOutlookをインストールしているため、単価495ドルで20のオフィスライセンスを追加購入する。合計で約10,000ドルである。Exchangeのユーザーライセンスはユーザー当たり約65ドルなので、約300名で20,000ドル前後になる。ここまでのラインセンス料とハードウェアコストを合計すると、総合計は85,000ドルに上る。

次は実装コストだ。我々が相談したコンサルタントグループは1時間あたりの料金が225ドルで、週あたりほぼ400時間分を請求されるため、トレーニングと設定の大半を済ませた段階で合計90,000ドルになる。

言うまでもないが、CFO(経理担当役員)がこの金額に納得するはずがなかった。それは私も同じである。そこで、社長室に行き、次のように依頼した。「Microsoftを採用するとコストが大きいので、思い切ってLinuxを検討させていただけませんか」

社長からは、「MicrosoftからLinuxに切り替えると、どのようなリスクがあるのか」、「Linuxの方が低コストで済むのか」、「システムのサポートは誰がするのか」と尋ねられた。コストはかなり下がるので、年間の運用コストは大した金額にはならず、必要に応じて移行を元に戻すことも可能だと答えた。サポートの問題には、大きなLinuxコミュニティを引き合いに出して返答した。

Linux製品を採用した場合の見積もりを出すことには了承を得られたが、Linuxソリューションの調査を行うことに関しては、無条件とはいかなかった。私が突然死亡した場合や退職した場合に備えて、誰かにシステムのことを教えておくという条件が付けられたのである。

さっそく、後にSunに買収されたLinuxハードウェアベンダーCobaltに連絡を取り、製品の検討を始めた。ちなみに、この会社は過去にこのベンダーからWebサーバーを調達している。CobaltのRaq 4ハードウェアでは、ユーザーとグループのセットアップをブラウザベースの単一管理インターフェイスで行うことができ、Sambaを使用してファイルと印刷のサービスを提供することができる。コストはサーバー1台あたり約1,500ドルだ。Cobaltから調達することになった場合は、5台のサーバーを約7,500ドルで購入することになる。Windowsマシンのハードウェアに要する40,000前後に比べると、魅力的だ。

会社全体をグローバルな電子メール環境に移行するために、まずEmumailを検討したが、会社のニーズに合わせるためにはかなりの量のプログラミングが必要なことがわかった。そこで、Netraxxにいる友人のコンサルタントJon Traxlerのアドバイスを参考にして、WebベースのPOP3電子メールシステムを調べてみた。その結果、VirtualTekのJoydeskを採用することになった。コストはユーザー300名で約2,500ドルである。これで、ハードウェアとソフトウェアの合計コストは約10,000になる。

データの移行は単純なドラッグアンドドロップだ。残る問題はコンサルティングで、NetraxxのTraxlerに再び相談した。彼の料金は時給100ドルで、必要な時間は約200時間なので、合計20,000ドルになる。結果的に、サーバー側をMicrosoftからLinuxに移行する場合の総コストは約30,000ドルになり、アップグレードに伴うコストとして約145,000ドルの節約になった。

オペレーティングシステムの移行でこれだけのコストを節約できたため、Penguin Computingから新しいバックアップシステムを購入し、Red Hat 7.1を動かすことにした。コストは約1,700ドルである。次に、1,500前後を費やしてComputer AssociatesのARCserveバックアップをLinux 7.1バージョンにアップグレードし、約4,000ドルでPowerStor L200のDLTドライブを購入した。

また、約1,900ドルでQliから新しいテストサーバーも購入した。これにはSuSE Linuxが付属していたが、Red Hat Professionalを149ドルで購入し、サーバーにインストールした。これで、合計コスト13,000ドルで7台のLinuxサーバーを入手できたことになる。

新しい電子メールサーバーを購入する必要に迫られたのは、システムの稼働開始からほぼ3年間運用した頃である。Joydeskは、バグやクラッシュに強いことをこの会社のサイトで証明してくれた。現在は、電子メールと共同作業システムをOracle Collaboration Suiteに移行する準備を整えているところである。コストはユーザー300名で60,000ドル前後になる。電子メールソフトウェアを除けば、このシステムは全体として約99.999%のアップタイムを達成している。問題はほとんど生じていない。広告でよく見かける「Set It and Forget It」(一度セットアップしたら、後はそのまま放っておける)に近い状態だ。ファイルサーバーや印刷サーバーの役割を果たすLinuxサーバーに切り替えた結果、ネットワーク認証サーバーのおかげで、会社の成長につながる研究などのプロジェクトに割く時間が増えた。.

研究用データベースと人材管理/給与計算ソフトウェア用に1台のNTサーバーを残してある。高い価格や貧弱なセキュリティからデスクトップやアプリケーションに至るまで、企業がMicrosoftから全面的に解放されることは可能だろうか。私は可能だと思う。私の次のプロジェクトはデスクトップシステムであり、その次はAS/400サーバーをLinuxで動作するもっと優れた会計プログラムに移行したいと考えている。

Linuxを本気で検討してこなかったシステム管理者、CFO(経理担当役員)、CEO(最高経営責任者)、IT担当者には、価格がむやみに高いシステムに対抗する実用的なソリューションとして、Linuxソフトウェアの検討を始めるようにアドバイスしたい。管理コスト、ライセンスコスト、ハードウェアコストを半分にできる。セキュリティとアップタイムも向上する。それでいて、サポートを継続的に受けられるようにするために数年ごとに大規模な移行をする必要もないからだ。

Ryan Benner――電話会社、ISP、およびこの記事の転載元である現在の勤務先でIT関係の仕事に従事。現在の勤務先では、ほぼ4年にわたってシステム管理者とITマネージャを務める。

Ryan-Benner(2004年1月14日(水))
2007年07月01日 07:05PM 更新